同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 「ま、そうでしょうね。今だって他の課なのにジロジロ見てるし、先輩のこと。いなくなるなんて、きっと耐えられないんじゃないですか?結構へたれなんですね」

 
 むう。自分の彼氏を馬鹿にされるのがこんなに辛いとは。しかも、事実だし。複雑だわ。
 
 「私も寂しいですう。ああ、どうしよう。里崎さんの担当はイヤだな。結構無理矢理振るでしょ。先輩甘やかしすぎですよ」
 
 確かにそうかも知れない。私、結構里崎さんにはプライベートでお世話になってるから、ギリギリの納期でも受けてあげたりしてきてるから、その自覚はある。
 
 「そうだね。それについてはひとこと言ってから転籍するよ。今から少し矯正していく」
 
 うんうんと手を前で組んでお願いする聡子ちゃん。可愛い後輩のためだもんね、なんだってするわ。
 ふたりで近いうちに食事へ行こうねと約束して、部屋を出た。

 
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