同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
「なら、そんなに急がなくてもいいじゃない」
「そうだな。吉崎は俺の担当でもある。作るのはお前ひとりの見積りだけじゃないからな」
後ろからうちの課長様が私の椅子を押さえて仁王立ち。
「椎名課長はなんだかんだで紗良先輩を独り占めしたいだけですよね」
「おう、立木。よくわかっているじゃないか。お前、これからは全部自分でPC使って見積り作れ。そしたら、部長に来年お前の異動先、大阪を推薦してやる」
「えー、ひどいっす。俺が書類作成壊滅的にダメなの知ってるくせに。いじめでっす。営業だけなら誰にも負けないっす」
「彼女、大阪にいるんだろ?」