同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 「田村さんって、実は天然ですか?仕事出来るのに不思議でならない……吉崎先輩大変っすね」
 
 「そうでしょ。私、やっぱりよく考えた方がいいかな。今ならまだ間に合うかもしれないし……」
 

 「そうだな。よく考えて、俺にしろ、吉崎。全然間に合う」
 
 低音のいい声が響く。振り向くとなんと、椎名本部長がいた。

 「何で来るんですか!」
 
 大和は立ち上がってしまった。

 「お前、失礼な奴だな。元上司の俺に対してなんだその態度?ちょっと出世したからっていい気になるなよ」
 
 「……どっちが」
 
 小さな声で言う。
 
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