同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
「本部長。わざわざ会う必要はないかもしれないですが、会うことになったら背中を押してやるべきです」
「そうだな……田村、悪かったな。篠田の件はどうやら迷惑をかけてきたようだ」
「今頃……全くですよ。俺を身代わりにしようとされても迷惑です」
里崎は大和を見て睨んだ。
「大和。お前、身代わりだと思っていたのか?そんなわけないだろ?俺から言わせれば、椎名課長とお前は全く性格も違う。重ねるものなんて営業成績ぐらいだが、営業のやり方も全く違う。篠田はお前を別な男として見ていたはずだ」
「……っ」
大和はビールグラスをじっと見つめる。
里崎は大和の空のコップにビールを入れてやった。
大和はすぐに飲み干した。