同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
新生活
「あー、里崎さあん。俺、里崎さんなしでこれから生きていける自信がないっす……」
「おい、大和しっかり歩けよ。ったく。こんなんでお前部長とかなれんのか?酔い潰れるってなんなんだよ……」
大和は一次会がお開きになったときにはすでに酔っ払っていた。
椎名との対決で力を使い果たし、反動で飲み過ぎたのだ。
里崎はそんな大和を肩で支え歩いていた。
里崎にしなだれかかる大和を後ろから紗良は紀子と並んで見ていた。
「紀子。ごめんね」
「今日は紗良うちへ来たら?卓も実家だし……」
「え?」
「あのふたり、田村の家へ行かせよう。っていうか、田村ひとりで歩けないでしょ」