同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
別れたいならいってくれればいいのに。
だんだん、下を向いて無口になる私。
エンドロールが流れて映画が終わった。
「……紗良、どうした?」
「……」
私が下を向いて涙をためているとは思いもしなかったのか、普通に聞いてきた。
私は何も答えない。
「……ヒック、ヒック」
涙をすする声が聞こえたらしい。
私の顎を捉えて上から私を見つめる大和。
「そんなに映画に感動したのか?」