同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
婚約はしたものの、結婚式など考える余裕がなかった。
親は婚約したのに、何も決めようとしない私達に呆れていた。とりあえず同棲したが、生活で精一杯になり、お互いの嫌な部分を大分さらけ出した。
特に私はひどくて、大和に呆れられるかもと少しビクビクしていた。家事もおざなりになり、夜は疲れてバタンキュー。
色気もそぎ落とされてなくなったかのようだった。
年に一度の企画会議前にとうとう身体を壊した。
溜めていた家事を週末やって、久しぶりに買い物して土日を使い果たした翌月曜日。
頭が重くて、つらい。熱があると自分で認識した時にはぐったりだった。
パソコンを見ていたはずがいつの間にか机に突っ伏していたようだ。
「……ざき、吉崎、おいっ。あっつ。熱あるのか?」
椎名本部長が会議明けで戻ってきたみたい。
声はするが、起きられない。