同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 「紗良。俺の気持ちがわかったか?お前から俺が欲しいと言わせないとダメだと思って、俺はずっと我慢していた。俺が欲しかったんだろ?だから俺の顔を見たり、俺に触ったりお前からしてきたんだろ?」
 
 「……ヒック、ヒック……」
 
 「紗良……自分から俺を欲しがれ。そうしたら、全部やるよ。その代わり、お前も全部俺に預けろ。大丈夫だ」

 泣きながら、彼の目を見た。
 真剣な目。
 私を欲しいと言っている獰猛な目。

 膝立ちして彼の肩に手を置くと、そっと自分からはじめてキスした。
 
 「……しょっぱっ」
 
 彼が目の前で笑っている。

 私の顔に流れる涙を両手で拭いてくれる。
 
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