同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「それで、今回もそうなりそうで、拒んでたのか……」
 
 「大和は私の直属でしょ。私、仕事で変になったらごめんね」

 大和は私を抱きしめると笑い出した。
 
 「なによ、笑わないでよ。真剣に言ってるのに……」
 
 「ごめんごめん……こういう風になると、お前超絶可愛いなあ。普段のツンケンしているところが全くなくなって、女のお前って可愛いしか残らねえ」

 「それって、どういう……」
 
 「大丈夫だよ。おかしくなるとしたら、俺のせいでおかしくなるんだろ?男冥利に尽きるぜ。お前みたいな真面目な奴が俺に翻弄されるんだ。自慢したいくらいだ」

 「えー恥ずかしいよう」
 
 真っ赤になって顔を押さえる紗良を愛おしげに見つめるとまた、覆い被さる。

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