同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 彼の目を見て頷き返す。……嬉しそう。笑ってる。
 はあ。お母さんの気分。

 ザワザワ……バタン。

 みんなが音のする方を見た。

 大和が出てきた。

 「椎名、ちょっと……」
 
 「はい。すぐ行きます」
 
 部長が顔を出して、課長を呼ぶ。
 課長が入った。

 誰も、何も言わない。
 大和は、フロアを出て行った。
 どこに行ったの?

 ねえ、どうなったの?
 聞きたい私の気持ちを知ってるくせに。
 ひどいよ。
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