同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「……大和。私ね、待ってたらだめかな?もちろん、遠距離恋愛だから大変だと思う。私もね、お仕事これからだと思うことが多いんだ。次のステップへ大和が進むのと同じ。私も一段上にのぼりたい。具体的にはわからないけど。異動も受け入れる覚悟でいる」


 「お前と結婚して、大阪へお前も連れて行ったとして、その先どうなるかわからない。おそらく、早ければ三年で東京に戻れるだろうと言われた。ある程度の成績を残せば戻れる。でもダメなら、わからないんだ。もし最短で帰ることができれば、それからは俺と相談のうえで地方には異動になるそうだ。その後ずっと東京という可能性もある」


 「大和。東京へ戻って、もう一度気持ちに変わりがなかったら、プロポーズして欲しい。そうしたらすぐに結婚する。私もその頃までには自分の戻る場所を作りたいの。そうすれば、子供が出来て休んでも心配ない。復帰できると思う」


 「そうだな。お前がどういうやつか忘れていたようだ。自分をハッキリ持っている女。研修のときから変わらない」

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