Sunny Sunday
暫く見入っていると、
子供たちの奥から一人の女の子が歩いて来るのが見えた。
普通の少女なら別段気にも留めなかったのだろうけど、
その少女は、その小さな身体には不釣り合いな程の大きなボストンバッグを抱えていた。
それもひとつの理由。
けど本当は、その表情のせいかもしれない。
少し悲しそうな、不安そうな、そんな表情をしていて、
どうも放っておけないって感じが滲み出ている。
家出……?
まさかな……。
ちょうどこっちの方向に来ているので、少し構ってみたくなった。
その少女の元へと近づいて行き……。
そして悠飛さん直伝の笑顔で、
「どうしたの?そんな顔して、可愛い顔が台無しだよ?」
あれ?
何か違うな。
悠飛さん仕込みだどうも方向がずれる様な……。
「――」
ほら。
なんか固まってるし。
とりあえず気を取り直して、
「お〜い。大丈夫か〜?」
反応無し。
頬をつねってみる。
――むにっ
おぉ。やわこい。
――むにっ
いいな……これ……。
――むにっ
「ゃ……」
――むにっ
「やめへ…くらはい……」
おわっ!
うっすらと涙目になってる!!