Sunny Sunday
すぐさま手を離し、悠飛さん仕込みの笑顔で、
「やぁ。大丈夫だったかい?そんな瞳で……っ」
……っと、なんとかぎりぎりのところで踏み止まる。
いや、ぎりぎりアウトかもしれないけど。
少女は頬を擦りながら、
「はい…。大丈夫です…。」
不安そうな、そしてまだ涙の滲んでいる目を向けて答えた。
「あの…」
「うん?」
「なんですか……?」
そういや俺は何の挨拶も無しにあんなことをしてたのか……。
よくよく見てみると、まだ小学校中学年くらいの女の子。
そんな子がいきなり見ず知らずの男に話しかけられて、
さらに急にほっぺたつままれるとか、
そりゃ不安にもなる。
「あぁ!ごめんね?え〜っと俺は結城敬介っての。……一応言っとくけど、怪しい人ではないよ?」
「結城……?あっ」
不意に少女の目の焦点がずれて、声が漏れた。
「けいすけぇ……」
なんとなく、本当になんとなくだけど、
後ろを振り向くのが、こわい……。