Sunny Sunday

目の前にある料理をつまみつつ、

「和樹とかは今日来てないの?」

「ん?あぁ、今日はまだだな。もうちょいしたら来るんじゃないかな」


――バタンッ!
「ゆ〜〜〜〜〜〜いさんっ!」

「ほら来た」

「やぁ。大学のひとつ下の後輩で分不相応な彼女を持ってる三倉和樹君じゃないか」

「いやぁそれほどでも……」

「なんで照れてんだ。お前は」


しかもなんか既に酔ってるし。


「どうしたんすか〜?敬介さん?」

「気にするな。マイブームなんだ」


ちなみに和樹“とか”とは――

「こんばんは〜」


こいつのこと。

和樹の彼女なんて難儀な役を買って出てくれる人。
上原真白。通称「シロ」


「あ、ゆうさんだ〜。一人で飲んでるんですか〜」

「うん。そうなんだ。奏は旅行中でね」


シロの言う「ゆうさん」ってのは俺のこと。
名字が結城だからって言うけど、こう呼ぶのはシロだけ。

まぁシロ曰く、

『みんな“敬介さん”じゃつまんないじゃないですか〜』

ってことらしい。

その割には悠飛さんのことは普通に「ゆいさん」って呼ぶし。
微妙に紛らわしいからどっちか変えて欲しいんだけど……。

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