私に愛を教えてよ
あーーー。
こういうところが可愛げないんだよね。
守りたくなる女の子になんてなれないし、助けを求める前に自分で終わらせる。
私、好かれるようなところなんて何一つないんだよ。
不釣り合いだって笑われようが、彼女でも何でもないんだし、どうだっていい。
こういうのって確か、時間が解決してくれるんだよね。
ホームルームが終わり、莉央と李久は部活に向かう。……………よし、戦おう。
廊下に出ると、私を見てヒソヒソと話し出す女子生徒達。よく見ると他学年も混ざっている。
『…あの子だよ』『実糸くんが…』『未知さんって…』『付き合ってるのかな…』
靴箱に向かってる最中、耳に入ってきたのはそれくらい。
今日のところは直接話しかけてくる人はいなかった。