私に愛を教えてよ





「…そっかぁ。こういうのって虐められないパターンもあったんだね。」


「こんなの前代未聞よ?みんなお似合いだって言ってる♪」





莉央は嬉しそうに席につく。


李久は黙って俯いていたから、顔を覗き込んでみる。


目が合うと、ハッとした後に目を泳がせ
「あのさぁ、」と真剣な表情で話し出す。




「琉依がカフェで言ってた人って、生徒会長さんのこと…だよな。」




私は静かに頷いた。


そりゃ繋がるよね…。
李久は少し間を置いて何も言わずに席につく。




私はいつも人との関わりを避けてきた。


人の暖かさに触れる度、自分の歪みに気付かされるから。


莉央と李久はそんな私の全部を受け入れてくれる。だから心地良い。


じゃあ、私と仲良くなりたいと思ってくれてる子達はどうなんだろう。




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