私に愛を教えてよ
お昼はいつも莉央、悠真、李久の4人で食べてる。これは1年の時と変わらない。
「李久…。今日部活終わるの待ってるからさ、一緒に帰らない?」
すると、李久はゲホッゲホッと噎せてしまった。
「珍しいな、琉依から誘うなんて…。うん、一緒に帰ろう。」
「あれ、最近一緒に帰ってる子は?」
「風邪引いたみたいで、今日休みなの。」
「そういうことかぁ。…じゃあさ!たまには4人で帰ろうよ!李久、いい?」
「何でわざわざ俺に聞くんだよ。みんなで帰ろうぜ。」
多分、莉央は気付いてる。
私が1人になりたくないってこと。
初めて彩乃ちゃんと帰った次の日も「何かいいことあったでしょ〜!」って。
決して表情が豊かではない私の変化が、莉央には分かるらしい。