私に愛を教えてよ
放課後デート
私の隣を歩く彼、彼の隣を歩く私。
内面どころか苗字も知らない人に“付き合って”とか、私には理解ができない。
あの時、失望したと言ったのは私の本心。なのに……何でノコノコ着いていってるの………!
色々と頭の整理が追いつかなくて冷静な判断ができなくなってる、ただそれだけ。
明日からまた平凡な日常に戻るはず。
「もうお昼過ぎちゃったね。琉依ちゃん何食べたい?」
「……トンカツ、食べたい。」
彼は立ち止まりブッと吹き出して大笑いする。聞かれたから答えただけなのに。
不機嫌になっていく私に気付いたのか、「ごめんごめん。」と言って歩き出す。
「いや〜まさかのチョイスだったからさ。最高。俺もトンカツ食べたい」