私に愛を教えてよ
「…………もう、からかわないでっ!」
私は咄嗟に音楽室を飛び出した。
彼の言葉で余裕をなくす自分が嫌だった。
なんで私に拘るの……。
友達としてならって思った私が馬鹿だった。
もう関わってこないでよ…。
詰められようが質問攻めされようが、今は莉央に全部ぶつけたい。
私は勢いよく教室に入ったけど、莉央の姿はなかった。
「どうしたんだよ、そんなに慌てて…」
「あ…李久……莉央まだ来てない?」
「来てないよ。休むなら琉依に連絡するだろうし、そろそろ来るんじゃね?」
一応、携帯を確認したけど連絡は来てなかった。
「琉依……何かあった?」