私に愛を教えてよ





「もちろん、ハッキリ断ったよ。」


「嘘でしょ!?正気なの!?今からでも間に合うから、早くOKしてきなよ!」


「私、誰のことも好きになれないからさ。」


「そんなのまだ分かんないって!付き合ってから好きになることだってあるんだし!」


「付き合ったって…無駄だって分かってるの。
私、中3の時ね───────」




まだ莉央に話してなかったこと。


中3にもなると周りの子はどんどん彼氏が出来て、凄く幸せそうだった。会話のほとんどが彼氏の話で、いつも私だけ取り残される。


琉依は好きな人いないの?ってよく聞かれるけど、「いないよ。」の一言で会話は終わってしまう。


特別な感情を抱いたことなんてないし、誰かに好かれたいとも思わない。その感覚は傍から見れば変わってるんだろうなって分かってた。




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