私に愛を教えてよ
「琉依ちゃんの笑顔は誰でも見れるわけじゃないよね。」
「………え、私いつもは無愛想だけど家族とか友達の前では普通に笑ってるよ。」
「俺は?琉依ちゃんにとっては友達なの?」
私にとって彼は家族でも友達でもない。顔見知りだった人と昨日から話すようになっただけ。
私は彼の前でも笑っていた。理由なんていらない、普通なら。
自分でも何か変だと思っていた。
彼の前では必要以上に冷たくてキツい歪んだ私が出てきてしまうのに、素直に笑うことだってある。
あまりにも極端な自分に疲れるくらいに。
「俺は琉依ちゃんの中で特別ってこと?」
「…………………どうなんだろうね。」
「否定しないんだ。じゃあ、そう思っとく。」