私に愛を教えてよ





「私、簡単には近付けないバリア張ってない?今日友達に言われたんだけど。」


「バリア?んー、俺の近付きたいが強すぎてよく分かんない。」


「なにそれ。やっぱり変だね実糸くん。」


「俺から見た琉依ちゃんはね、淡くて繊細で儚い感じ。しっかり掴んでないと飛んでいきそうなのに、優しく包まないと壊れちゃう。」




彼の言葉がゆっくりと私の胸に染み込んできた。どれも聞き慣れてないはずなのに。


いつも冷静で何考えてるか分からない、無愛想で近付きにくい、群れない媚びない強い子だって言われてきた。


それなのに彼は、誰にも言われたことのない真逆の私を見ていたんだ。


自ら孤独を選んでしまう私を救ってくれるのは彼かもしれない。





でも──────────
私は甘え方も求め方も知らないんだ。




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