私に愛を教えてよ
「ねぇ、理性ぶっ飛びそうなんだけど。」
私は彼の手を握りしめながら、じっと見つめていた。我に返り、慌てて距離を取ったけどもう手遅れだ。
「あ……えっと、これは違うの!……ごめん。」
「琉依ちゃん、今の────────」
「もう教室戻るね!じゃあ……さよなら。」
私はまた逃げ出した。
何で手を握ってた?何で彼を見つめてた?
自分でも動機が分からなくて混乱している。
思わせぶりなんて私が1番したくないことなのに。何で毎回おかしくなっちゃうんだろ…。
「さよなら」って言えた。これ以上彼に関わるのは危険すぎる。もう、やめよう。