私に愛を教えてよ





「実糸くんのせいで………私、おかしくなっちゃったの。私じゃないみたいに。私ばっかり揺さぶられて、本当気に食わない。何で実糸くんは平気な顔して私のペースを乱してくるの。これ以上おかしくなるのが怖いの。だから、もう関わりたくな──────────」




言い終わる前に、彼は私を包み込んだ。
暖かくて優しい香りがする。




「俺が、平気に見える?」




彼の鼓動はドクドクと忙しく鳴り響く。




「琉依ちゃんと一緒に居るのに、平気なわけない。返信来ないだけで生き地獄かと思うくらいしんどかった。」


「み、実糸くん…………近い、よ……っ」




彼はゆっくりと私から身体を離す。


すると今度は私の頬を両手で挟むと、強制的に彼の顔に向けられる。




「琉依ちゃん、こっち見て。」


「ちょ…………っ!」


「何で目合わせてくんないの?…………もしかして、俺のこと意識してくれてる?」





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