オタクが転生した結果
マルゲリット達は、最初と同じ要領で、次々とヒロイン達を潰す事に成功していた。
マ「ちょろ過ぎて、全然手応えなかったわね」
エ「やだ、フラグ立てる様な事言わないで?」
マ「水色以外はノーマークだし、正確な人数を把握してないから、お残ししてても気付けないのがネックよね」
エ「そうそう。皆似たような顔してるから、水色も潰しきれてないかもしれないし、、」
マ「あ!そろそろクリスティーヌ様がいらっしゃるみたいよ!」
エ「最前管理しなきゃ!マルゲリット様、参りましょう!」
マルゲリット達の最前キープと同時に、テオドリックとクリスティーヌが会場に姿を現した。
王子が霞む程の美しさを放つクリスティーヌの登場に、会場全体が感嘆のため息で埋め尽くされる。マルゲリットとエメリーヌが固い握手を交わした。
ウェディングドレスと見紛う程の白いドレスは、薄い水色のシフォンで覆われている。まるで、純真無垢なクリスティーヌを、テオドリックが優しく包み込んでいるかのような仕上がりだ。そして実際に寄り添い合う2人がそれを体現しており、彼らに付け入る隙がない事を容赦なく示していた。
マルゲリット達の手によって潰されたヒロイン達も、これでは負けを認めざるを得ないと、皆が諦めの境地へと至る。
だがその中に、ひとり怒りに震える令嬢がいた。
有能なマルゲリット達は、会場にいる全てのヒロインに脅しをかける事を成功させていた。しかし、恐ろしい程の鈍感力を持ち合わせたミュリエル・シャルロワには、その脅しが全く効いていなかったのだ。
ちょっと早過ぎる気もするが、フラグの回収である。
(何あれ!?王子の婚約者は悪役令嬢なんじゃないの!?何で悪役令嬢がヒロイン面して王子の隣に居座ってんのよ!?マジあり得ないんですけど!?)
ヒロインであるはずのミュリエルが、悪役丸出しの表情を周囲に晒している。人並みとは言えせっかくの美しさが台無しとなっているが、鈍感力の高い彼女はそんな事にも気付けない。
(諦めるにはまだ早いわ。だってヒロインは私だもの。王子の目に留まりさえすれば、彼は絶対に私を好きになるはず。見ていなさい。笑っていられるのも今の内よ)
完全に悪役令嬢のセリフである。この違和感に気付けないミュリエルの表情は悪役そのものだったが、彼女を窘める者はいない。
何故なら、設定がガバガバだからだ。
マ「ちょろ過ぎて、全然手応えなかったわね」
エ「やだ、フラグ立てる様な事言わないで?」
マ「水色以外はノーマークだし、正確な人数を把握してないから、お残ししてても気付けないのがネックよね」
エ「そうそう。皆似たような顔してるから、水色も潰しきれてないかもしれないし、、」
マ「あ!そろそろクリスティーヌ様がいらっしゃるみたいよ!」
エ「最前管理しなきゃ!マルゲリット様、参りましょう!」
マルゲリット達の最前キープと同時に、テオドリックとクリスティーヌが会場に姿を現した。
王子が霞む程の美しさを放つクリスティーヌの登場に、会場全体が感嘆のため息で埋め尽くされる。マルゲリットとエメリーヌが固い握手を交わした。
ウェディングドレスと見紛う程の白いドレスは、薄い水色のシフォンで覆われている。まるで、純真無垢なクリスティーヌを、テオドリックが優しく包み込んでいるかのような仕上がりだ。そして実際に寄り添い合う2人がそれを体現しており、彼らに付け入る隙がない事を容赦なく示していた。
マルゲリット達の手によって潰されたヒロイン達も、これでは負けを認めざるを得ないと、皆が諦めの境地へと至る。
だがその中に、ひとり怒りに震える令嬢がいた。
有能なマルゲリット達は、会場にいる全てのヒロインに脅しをかける事を成功させていた。しかし、恐ろしい程の鈍感力を持ち合わせたミュリエル・シャルロワには、その脅しが全く効いていなかったのだ。
ちょっと早過ぎる気もするが、フラグの回収である。
(何あれ!?王子の婚約者は悪役令嬢なんじゃないの!?何で悪役令嬢がヒロイン面して王子の隣に居座ってんのよ!?マジあり得ないんですけど!?)
ヒロインであるはずのミュリエルが、悪役丸出しの表情を周囲に晒している。人並みとは言えせっかくの美しさが台無しとなっているが、鈍感力の高い彼女はそんな事にも気付けない。
(諦めるにはまだ早いわ。だってヒロインは私だもの。王子の目に留まりさえすれば、彼は絶対に私を好きになるはず。見ていなさい。笑っていられるのも今の内よ)
完全に悪役令嬢のセリフである。この違和感に気付けないミュリエルの表情は悪役そのものだったが、彼女を窘める者はいない。
何故なら、設定がガバガバだからだ。