オタクが転生した結果
マ「ご指摘すべき点が多過ぎて、一体何から話せばいいのか迷いますわね、、」

ジ「本当それ」

エ「とりあえず、その隠しようのないダサさからじゃないかしら?」

ジ「ニャロメ様がこれで許されてたのは、バーチャルだったからだと思い知ったわ。素でこれはマジでヤバイね」

本人を目の前にして容赦なく悪口を言い続ける3人に、クリスティーヌの涙腺は崩壊寸前だ。その様子に気付いたマルゲリットが優しく話しかける。優しさからではない。泣かれたりしたら面倒だからだ。

マ「そのドレスはクリスティーヌ様のお気に入りですか?ご自分で選ばれたのかしら?とっても、、そう、、ゴージャスですわね?」

ものは言いようである。それでもクリスティーヌは褒めてもらえたと勘違いして、嬉しそうに質問に答えた。

「ええ!メイドのクロエが薦めてくれましたの!クロエが似合うと褒めてくれたので、わたくしも気に入っておりますわ~」

エ・ジ「「なるほど、そいつが犯人か」」

マ「お待ちなさい、結論を急ぐのは良くないわ」

エメリーヌとジゼルの言葉に一々怯えるクリスティーヌは、飴と鞭効果で、マルゲリットに心を開きつつあった。簡単に言うと、かなりちょろい。

マ「そのメイドとは仲が宜しいのですね。では、髪や化粧もそのメイドが、、?」

「もちろんですわ。クロエは流行に敏感ですの。わたくし、世間知らずな所がありますから、クロエに全てお任せしておりますのよ~」

ジ「チッ」

エ「ジゼル様!」

舌打ちをしたジゼルを(たしな)めるエメリーヌ。舌打ちに震えるクリスティーヌの中で、エメリーヌの優しさポイントが1上がった。

マ「私達も流行には気を使っているつもりなのですが、、クリスティーヌ様から見て、私達はどう映っていますかしら?」

「とても素敵ですわ~でも流行に関しては、わたくしではわかりかねますわね」

マ「私も是非クロエさんにアドバイスをして頂きたいわ!クリスティーヌ様の他のドレスもきっと素晴らしいのでしょう?見せて頂けますかしら?」

「ええ!もちろん構いませんわ~」

エ(さりげなく犯人をロックオン。さすがマルゲリット様、無駄に年食ってないわね)

真理は自分がアラサーだった事を地味に気にしている為、実日子は心の中でその手腕を誉め称えた。
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