僕のお嬢

気兼ねなくなんでもぶっちゃけて、飲んで食べて。いい時間になる手前で都筑にメッセージを送っとく。迎えの車で里沙ん家(ち)も回って送るのが恒例だ。

「今日のお迎え、アラタ君こないかな～」

なんでか里沙の推しは新太。

「新太なんかに、里沙はもったいないよ」

「なんか、って。見た目はちょっとアレでも、アラタ君やさしいもん～」

「女に甘くてもアイツは駄目だからね」

あたしがぴしゃりと言い切ると、切なそうに眉を下げ「わかってまぁす」と作り笑顔が返った。

深町が極道一家だったことも、都筑や新太がカタギじゃないのも里沙は知ってる。イイヒトに見えても極道は極道、住む世界が違う。

大事な親友は、フツーの男とフツーに幸せになってくれないと！