都市夢ーとしむー
その5/見え隠れする影
「いくら社内の人でも、会ったこともなく、言葉を交わすのも初めてなのに、いきなり用件もわからずには無理です。今日はこの後も予定はありますし。なので、どんなお話なのか、先に伺えませんか?」
「はい…。実は自分、今度ヘンネル社の折衝PTに配属されるんですが、そこのトップは影山ジュリさんなんです」
「…」
イズミはややあっけにとられた。
そして、すぐにそれは困惑に行きついた。
”いきなりヘンネル、それにジュリかよ…”
...
「それで、上司に当たる影山さんのことで、是非とも清田さんには今のうちに耳に入れたいこととかがあって…」
「あの…、ちょっと待って。業推企画がヘンネル社からみのプロジェクトをどうしようが、私が関知することじゃないわ。ましてやそこでの影山さんのことなど、私が知る必要ないと思うけど…」
イズミの口調は、はっきりといらだっていた。
「じゃあ、はっきり言います。周りには誰もいないんで。彼女、あなたを潰すつもりです。そのことをあなたには、伝えておきたいんです」
「…」
イズミは絶句するほかなかった。
...
「わかったわ。内線で話すことじゃないから、会って聞くわ。今の件は詳しく。ええと…、5時15分くらいからなら、2、30分程度は時間とれるけど…。遠くは無理だし社内って訳にはいかないでしょうから、隣のウィルランド・ビルの1階ロビーに来て」
「はい、じゃあ、5時15分に…」
”ジュリ…、またあなたなのかよ…”
イズミには何故か、影山ジュリという女に何かが見え隠れしているような気がしてならなかったのだ…。
「いくら社内の人でも、会ったこともなく、言葉を交わすのも初めてなのに、いきなり用件もわからずには無理です。今日はこの後も予定はありますし。なので、どんなお話なのか、先に伺えませんか?」
「はい…。実は自分、今度ヘンネル社の折衝PTに配属されるんですが、そこのトップは影山ジュリさんなんです」
「…」
イズミはややあっけにとられた。
そして、すぐにそれは困惑に行きついた。
”いきなりヘンネル、それにジュリかよ…”
...
「それで、上司に当たる影山さんのことで、是非とも清田さんには今のうちに耳に入れたいこととかがあって…」
「あの…、ちょっと待って。業推企画がヘンネル社からみのプロジェクトをどうしようが、私が関知することじゃないわ。ましてやそこでの影山さんのことなど、私が知る必要ないと思うけど…」
イズミの口調は、はっきりといらだっていた。
「じゃあ、はっきり言います。周りには誰もいないんで。彼女、あなたを潰すつもりです。そのことをあなたには、伝えておきたいんです」
「…」
イズミは絶句するほかなかった。
...
「わかったわ。内線で話すことじゃないから、会って聞くわ。今の件は詳しく。ええと…、5時15分くらいからなら、2、30分程度は時間とれるけど…。遠くは無理だし社内って訳にはいかないでしょうから、隣のウィルランド・ビルの1階ロビーに来て」
「はい、じゃあ、5時15分に…」
”ジュリ…、またあなたなのかよ…”
イズミには何故か、影山ジュリという女に何かが見え隠れしているような気がしてならなかったのだ…。