都市夢ーとしむー
その4/再会
「ああ、待ってたよ。さあ、入れよ」
イズミが彼の部屋のピンポンを鳴らすと、スェット姿の慎也が笑顔でドアから半身を覗かせ、彼女を部屋へ招き入れた。
「今日は疲れただろ。まあ、飲めよ。今晩はここに泊まればいいさ」
慎也は冷蔵庫から缶の発泡酒を2本手にして、居間のガラステーブルに置いた。
”プシューッ…!”
「まあ、乾杯だ。まずはさ、この度はパリの大仕事、ごくろうさんでした」
「ありがとう、慎也…」
”かんぱ~い!”
二人は350ミリを一気に飲み干した…。
...
「…おいしいわ。今日はさすがにハードだったから…。ふう…、でも今日はいろいろあったな…。この1年半で会社の諸情勢もだいぶ変わったみたいだし…。なんか、神経が疲れるわ」
「まあ、社内的には副社長の交代を目前に控えてるし、はは、何と言ってもイズミが海外提携を成し遂げたんで、会社全体がターニングポイントを迎えてるってとこさ。スゲエじゃん、お前…」
「でも、これからのことを思うと不安でいっぱいだよ。…慎也、さっそくで悪いけど、私もこう言う性格なんで、知ってることを聞きたいわ。いい?」
「ああ。オレも、イズミが帰って来たら、いろいろ話さないといけないと思ってたから。そっちがいいんなら、できれば全部、確認し合いたい」
「うん。なら、まずはアユムのこと…。彼女には、結局、アンタとのこと一切言わないでお別れになっちゃった」
慎也は一気に神妙な顔つきになって、無言で小刻みに頷くばかりだった…。
「ああ、待ってたよ。さあ、入れよ」
イズミが彼の部屋のピンポンを鳴らすと、スェット姿の慎也が笑顔でドアから半身を覗かせ、彼女を部屋へ招き入れた。
「今日は疲れただろ。まあ、飲めよ。今晩はここに泊まればいいさ」
慎也は冷蔵庫から缶の発泡酒を2本手にして、居間のガラステーブルに置いた。
”プシューッ…!”
「まあ、乾杯だ。まずはさ、この度はパリの大仕事、ごくろうさんでした」
「ありがとう、慎也…」
”かんぱ~い!”
二人は350ミリを一気に飲み干した…。
...
「…おいしいわ。今日はさすがにハードだったから…。ふう…、でも今日はいろいろあったな…。この1年半で会社の諸情勢もだいぶ変わったみたいだし…。なんか、神経が疲れるわ」
「まあ、社内的には副社長の交代を目前に控えてるし、はは、何と言ってもイズミが海外提携を成し遂げたんで、会社全体がターニングポイントを迎えてるってとこさ。スゲエじゃん、お前…」
「でも、これからのことを思うと不安でいっぱいだよ。…慎也、さっそくで悪いけど、私もこう言う性格なんで、知ってることを聞きたいわ。いい?」
「ああ。オレも、イズミが帰って来たら、いろいろ話さないといけないと思ってたから。そっちがいいんなら、できれば全部、確認し合いたい」
「うん。なら、まずはアユムのこと…。彼女には、結局、アンタとのこと一切言わないでお別れになっちゃった」
慎也は一気に神妙な顔つきになって、無言で小刻みに頷くばかりだった…。