都市夢ーとしむー
その4/浮上した場所
≪その中身、わかったら連絡頼む。
オレの予感では、ジュリネタだと思う。
しかも、こっちにプラスになる材料だと…≫
≪それって、仕事がらみの?≫
≪そう。
例えば、ジュリにとっては不都合なデータとか≫
≪とにかく、受取ったらすぐ確認する。
で、慎也に知らせるから≫
≪待ってる。
それと、オレも今日は会社、早めに出る。
ある場所で情報がとれそうなんだ。
詳しくはまた電話するよ≫
≪了解。
では、あとで≫
...
イズミが自宅のアパートに帰ったのは6時20分だった。
ポストを覗くと配達通知はなかったので、宅配はまだのようだった。
”さあ…、待ってる間、こっちもリサーチよ。なんか、時間がないような気がするんだ。刻々、何かが迫りくるような…”
確かに焦燥感は否定できなかった。
だが、昼間の郡司がついに晒したあの姿を目の当たりにし、さらにあの場で黒いスーツの女が現れたことで、イズミは返って踏ん切りがついたようっだ。
”慎也が一生懸命、探りを入れて掴んできた情報を少しでも活かせる材料を集めるのよ!”
イズミはそう心に言い聞かせ、テーブルに座ってピンクのノートパソコンを開いた。
...
”都市伝説系なら、あの奇怪な夢のこともヒットするかもしれない。ここはガセ覚悟で検索してみよう…”
帰国早々、我が身に起こった急転直下の二つの出来事…。
昇進とあの白日夢…。
後者は2度遭遇した黒いスーツの女がカギを握ると睨んでいた。
イズミがまずチョイスしたキーワードは、”白いバス””黒いスーツの女”だった。
”出たー…。けっこうヒットしたわ…”
彼女は真剣そのもので、リサーチに着手した。
...
”ピンポーン~”
パソコンと睨めっこ状態で集中していたイズミの元に、荷物が届いたのは夜7時15分過ぎだった。
さっそく受け取ったA4サイズ大の封筒を開封する…。
”中身は一体…”
イズミはどうしても、ジュリ関連のモノであることを願ってしまう。
そして…、生前のアユムが、同期の清田イズミに当てた封筒の中に納まっていたのはコピーの束とCD1枚だった。
”これは…!!”
かくて、イズミはその中身に絶句する。
≪その中身、わかったら連絡頼む。
オレの予感では、ジュリネタだと思う。
しかも、こっちにプラスになる材料だと…≫
≪それって、仕事がらみの?≫
≪そう。
例えば、ジュリにとっては不都合なデータとか≫
≪とにかく、受取ったらすぐ確認する。
で、慎也に知らせるから≫
≪待ってる。
それと、オレも今日は会社、早めに出る。
ある場所で情報がとれそうなんだ。
詳しくはまた電話するよ≫
≪了解。
では、あとで≫
...
イズミが自宅のアパートに帰ったのは6時20分だった。
ポストを覗くと配達通知はなかったので、宅配はまだのようだった。
”さあ…、待ってる間、こっちもリサーチよ。なんか、時間がないような気がするんだ。刻々、何かが迫りくるような…”
確かに焦燥感は否定できなかった。
だが、昼間の郡司がついに晒したあの姿を目の当たりにし、さらにあの場で黒いスーツの女が現れたことで、イズミは返って踏ん切りがついたようっだ。
”慎也が一生懸命、探りを入れて掴んできた情報を少しでも活かせる材料を集めるのよ!”
イズミはそう心に言い聞かせ、テーブルに座ってピンクのノートパソコンを開いた。
...
”都市伝説系なら、あの奇怪な夢のこともヒットするかもしれない。ここはガセ覚悟で検索してみよう…”
帰国早々、我が身に起こった急転直下の二つの出来事…。
昇進とあの白日夢…。
後者は2度遭遇した黒いスーツの女がカギを握ると睨んでいた。
イズミがまずチョイスしたキーワードは、”白いバス””黒いスーツの女”だった。
”出たー…。けっこうヒットしたわ…”
彼女は真剣そのもので、リサーチに着手した。
...
”ピンポーン~”
パソコンと睨めっこ状態で集中していたイズミの元に、荷物が届いたのは夜7時15分過ぎだった。
さっそく受け取ったA4サイズ大の封筒を開封する…。
”中身は一体…”
イズミはどうしても、ジュリ関連のモノであることを願ってしまう。
そして…、生前のアユムが、同期の清田イズミに当てた封筒の中に納まっていたのはコピーの束とCD1枚だった。
”これは…!!”
かくて、イズミはその中身に絶句する。