PTSD
第六章 休息
その晩、ローズは
久し振りに、メリーアンの寝室にいた。
昼間、
よほど消耗したのか、
グッスリと。
眠りこけるメリーアンのベッドの端に。
いつもとは逆にローズは、
腰掛けていた。
このくたびれた。
実はまだ
決して大人ではなかった、
気の毒をした娘の
頭を撫でた。
本当に、久し振りだった。
久し振りついでに今度は、
思い出すのが困難な程
とおい。
記憶の底に沈んでしまった子守唄を
歌ってみた。
聞き取れない程の
小さな声で。
♪優しい ことが うまく
言えなくて 祈り
ただ 隣で うなずくしか
できなくて 祈り♪
ぐっすりと眠っているはずのメリーアンが
少し、笑ったような気がし。
ローズが覗きこんでみると
やはり、眠っていた。
とても深く。
それを確認したローズは、
気をとりなおし、再び歌を続けた。
♪優しい 声が 届きますように 祈り
どうか 優しい 音が
奏でられますように 祈り♪
今度は確かに
眠っているはずの
メリーアンの目から、
涙が
一粒こぼれ。
それを見たローズの目からも、
熱いものが。
次々と。
溢れ出した。
久し振りに、メリーアンの寝室にいた。
昼間、
よほど消耗したのか、
グッスリと。
眠りこけるメリーアンのベッドの端に。
いつもとは逆にローズは、
腰掛けていた。
このくたびれた。
実はまだ
決して大人ではなかった、
気の毒をした娘の
頭を撫でた。
本当に、久し振りだった。
久し振りついでに今度は、
思い出すのが困難な程
とおい。
記憶の底に沈んでしまった子守唄を
歌ってみた。
聞き取れない程の
小さな声で。
♪優しい ことが うまく
言えなくて 祈り
ただ 隣で うなずくしか
できなくて 祈り♪
ぐっすりと眠っているはずのメリーアンが
少し、笑ったような気がし。
ローズが覗きこんでみると
やはり、眠っていた。
とても深く。
それを確認したローズは、
気をとりなおし、再び歌を続けた。
♪優しい 声が 届きますように 祈り
どうか 優しい 音が
奏でられますように 祈り♪
今度は確かに
眠っているはずの
メリーアンの目から、
涙が
一粒こぼれ。
それを見たローズの目からも、
熱いものが。
次々と。
溢れ出した。