堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

「お、お前っ……」

「ん?」

 わたしは包丁を両手で持ったままベットに横になっている蓮翔を見ると、顔が真っ青になっている。

「蓮翔、大丈夫?」

「お前だよっ! 全てがこえ~よ!!」

 蓮翔はベットから起き上がり、近づいてくる。

「寝てなきゃだめだよっ」

「寝てられるかよ」

 蓮翔はわたしの後ろに立つ。

「前向け」

「う、うんっ」

 わたしは前を向く。

「右手で包丁持て」

「う、うんっ」

 右手だけで包丁を持ちなおすと、
 蓮翔は後ろからわたしの右手を持ち、
 左手は猫の手にされ、その上から蓮翔は支えるように左手を置く。

 あ、蓮翔の体温が背中ごしに伝わってくる……。

 ドキドキとわたしの胸が高鳴る中、蓮翔はわたしの右手を動かし、ネギを細かく切っていく。
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