堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 走って来た蓮翔が男性の右頬を思いっきり殴った。
 瞬時にわたしの腕から手が離れ、男性はよろめく。

「突然なんだ、てめぇっ!!」

 ドカッ!! 
 男性は声を荒げ叫ぶと、殴り返した。

 蓮翔は尻餅をつく。

 蓮翔っ……!! 

 わたしは蓮翔に駆け寄る。

「あーあ。てめぇのせいで気分害したわ」

 男性はそう言って、わたしのスマホを蓮翔の前に投げ捨てる。

「か弱そうだし、すぐヤレル女だって思ったから誘ったけどさ~」
「こんなたいしたことねぇ女のどこが良いの?」

 えっ……。

 わたしの胸がズキンッと痛む。

「こんな女の為に俺に敵意むき出しとか、クソ笑えるわ」

 男性が鼻で笑うと、蓮翔はゆっくりと立ち上がる。

「うるせえっ!!!!」

 ドカアッ!!
 蓮翔は男性の左頬を思いっきり殴った。

「さっきからうぜえんだよ!!」
 男性はそう叫ぶと、

 ドカッ!!
 蓮翔を殴り返す。

 蓮翔はまた尻餅をつく。

 蓮翔っ……!! 

「てめぇみたいなクソッタレになんか、絶対負けねぇ!!」

 蓮翔はゆっくりと立ち上がる。
< 115 / 256 >

この作品をシェア

pagetop