堕落シンデレラは秘密に同居する。👠


「あつい…………」
 夜。部屋の中でわたしと蓮翔は同時に言った。

 お母さんがここに来てから時間が経ち、
 気づけば7月15日(土曜日)になっていた。
 季節はすっかり夏になり、蒸し暑い日が続いてたりする。

「クーラーついてんのに、全然効いてねぇな」
 蓮翔はだらぁ~と床に座りながら言う。

「そうだね」

 わたしはノーパソの前に座りながら返す。

 そして、蚊取り線香の火が消えた後。
 わたしはノーパソからアイヒメのページを開く。

「おおっ!」

「な、なんだよ!?」

「蓮翔っ、見てっ!!」
「アイヒメの大賞のエントリーが今日の13時から始まったんだけど、もういっぱい作品集まってるっ!!」

 蓮翔はパソコンを覗き込む。

「確かに。すげえな」

「うんうんっ。わたしも早くエントリーしよっと♪」

「お前、エントリー出来る作品あるのかよ?」
< 138 / 256 >

この作品をシェア

pagetop