堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

「え~って、パジャマ姿の粉被りと祭りなんて行ったら変な目で見られるし」
「下手すりゃ、サツに補導されるわ!」

「蓮翔が変質者扱いされるだけでしょ?」
「いいじゃん、別に」

「良くねぇだろ」


「てか普通、祭りと言ったら浴衣だろ!」


 わたしは不服な顔をする。

「誰が決めたんですか~?」

「誰って……お前さ、浴衣着たいとか思わねぇの?」

「全く思わない」
 わたしはきらーんと目を輝かせて言う。

 蓮翔は、はぁ、とため息をつく。

「これだから、読まれない粉被り小説家はっ」

「よ、読まれるシンデレラ小説家だもんっ!!」

「まぁいいや、私服で」
「とにかく、さっさと着替えろ!」

「え~~」

 蓮翔がにっこりと笑う。

「俺が着替えさせてやろうか?」

「じっ、自分で着替えるからいいっ!!」
「あっち向いててっ!!」

「へぇへぇ」

 ムッムカツクッ!!!!

 そう思いながらわたしはパジャマをポイポイッと脱ぎ、
 長袖の綿Tシャツを着て、夏用の長ズボンを 穿()く。

「着替えたよっ」
 わたしがそう言うと、蓮翔はわたしを見る。

「なぁ、お前ってスカート穿かねぇの?」
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