堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

「これ下さい」
 蓮翔がおじさんに向かってシンデレラのイラストがついた水風船を指差しながら言う。

「兄ちゃん、これでいいか?」

「はい」

 蓮翔がそう言うと、おじさんは陳列台からシンデレラの水風船を外す。

「500円です」
 おじさんがそう言うと、
 蓮翔はズボンのポケットから500円を取り出し、手渡す。

 すると、おじさんから水風船を受け取る。

「ありがとね!」
 おじさんが笑顔で言った。

「ほらよ」

 蓮翔から水風船を受け取る。

「あ、ありがとっ」

 こういう時だけ、お金払うんだね。

 わたしはハートの形になっている輪っかを左の手首に通す。

「抜けそうじゃんっ。ほっせぇ、腕だな」

「うっ、うるさいっ!!」
 わたしはそう言って水風船をぽんぽんする。

 ああっ。
 水風船、かわいい~~~~~~!!!!

 蓮翔はぷっと笑う。
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