堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

「な、何っ!?」

「めちゃめちゃ嬉しそうだな」
「良かったな~、粉被りベイビーちゃん♪」

「だ、誰が粉被りベイビーちゃんだぁっ!!」

 ぽつぽつの雨が少し強まってきた。

「天気やばくなってきたな。お好み焼き買って帰るか」

「うんっ」

 わたしは蓮翔に手を引かれ、またお好み焼きの屋台に行く。

 丸いお好み焼きがいくつか鉄板の上に乗っかっていた。

「2つで良かった?」
 ポニーテールのおばちゃんが、お好み焼きを焼きながら尋ねてきた。

「はい」
 蓮翔が短く答える。

 覚えててくれたんだ……。

 ちょっとだけ嬉しくなるわたし。

「マヨネーズとか全部かけちゃっていい!?」

「はい」

 蓮翔が答えると、おばちゃんは(たくま)しい肉が乗っかったお好み焼きにソースを塗り、マヨネーズ、青海苔をパパッとかけ、お持ち帰りパックにお好み焼きを入れていく。
< 147 / 256 >

この作品をシェア

pagetop