堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

「ありがと~!! みんな、撮っていいって~!」
 ストレートロングの女子がそう言うと、女子生徒数人が写メをスマホで撮り始める。

 蓮翔は爽やかな笑みを浮かべ、わたしはぎこちない笑みを浮かべる。

 蓮翔の鬼っ! 
 ばかああああああっ!!


「ほぉ。お前達、人気者だな」


 名簿を持った担任の今田先生が教室に入ってきた。

 前に高校に来た時も思ったけど、今田先生のストレートロング綺麗……。

 スタイルもすごく良い……。 

 写メの音が消える。

「蓮翔くぅ~ん、羽希ちゃ~ん、ありがと~!!」

 女子生徒数人は慌ててスマホを持ちながらそれぞれの席に着く。

「今田先生、助かりました。ありがとうございます」
 蓮翔はそう言って爽やかに笑う。

「助けたつもりはないが?」
 今田先生はそう言うと、教壇の前に立つ。

「今日はこれから、堕楽校長の挨拶がある」

 だ、堕楽校長の挨拶……!?!?

「廊下に出ろ。体育館へ移動する!」

 わたしと蓮翔は生徒達と一緒に廊下に出ると、
 男女別れて2列に並んで、今田先生の後に続いて体育館に向かった。
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