堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 それからしばらく歩くと、屋上の扉の前に着いた。

 わたし達は階段に座り、お弁当を食べ始める。

「中庭と迷ったけど、お前虫嫌いだからここにしたけど、良かった?」
 蓮翔はから揚げを箸で食べながら尋ねる。

「うん、ここのほうが落ち着いて食べれるっ!」 
「ありがと、蓮翔っ」

 わたしはにこっと笑うと、箸で卵焼きを挟んで口に運ぶ。

「う~~~ん、おいし~~~~」
「生き返る~~」

 蓮翔はぷっと笑う。

「どんだけだよ」

「へへっ」

 わたしはウインナーを箸で挟んで口に運ぶ。
 蓮翔はご飯を食べる。

「てか、やっと素に戻ったな」

「ま、まぁ、猫借りてたね」

「猫借りてどうすんだよ。被れよ」

「あっ……」

「言葉も知らないとか、さすが読まれない猫被り小説家さん♪」

「うっうるさいっ!」 
「蓮翔だって偽爽やかスマイルずっとしてたじゃん!!」

「偽爽やかスマイルってなんだよ」

「分からないようじゃまだまだだね」

「あ?」
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