堕落シンデレラは秘密に同居する。👠
制服のネクタイが少し曲がっている蓮翔が言う。
かあっと顔が熱くなるわたし。
蓮翔はわたしの隣に足を伸ばして座る。
「だっ、だって蓮翔が取……」
トンッ。
えっ……。
蓮翔が自分の両膝にわたしを乗せる。
ぎゅっとわたしを後ろから抱き締める蓮翔。
「…………!?」
「……先生のせいだからな」
蓮翔は耳元で囁く。
「ばっ……ばかぁっ……」
私は小さな声で叫ぶ。
「そんなこと言って良いのかな?」
蓮翔はわたしの体の向きを自分の方に向けさせる。
「もう……だめっ……」
「だったら、このまま少し、寝れば?」
こ、こんな体制で、ね、寝れるかああああああっ!!!!
「そ、そんなの無理っ……」
「じゃあ、俺が寝かせてやるよ」
兎人はそう言うと、前から右手で私を優しく抱き締め、左手で頭から髪を撫でていく。
「これで、午後の授業もばっちりだな」
ばっちりなのはお前だけだろおおおおおおおおっ!!
わたしはむしろ、余計、疲れたんだけど!?!?!?
「もう……疲れたっ……」
「じゃあ、寝な?」
「もうっ……ばかぁっ……」
わたしはそう言いつつも眠りについた。