堕落シンデレラは秘密に同居する。👠
「なんで?」
「蓮翔、いつも小説についてアドバイスしてくれるけど」
「小説に詳しいとは、とても思えないから」
「あ?」
「詩朗くん、本好きみたいだし仲良くなれるかも? な~んて……」
わたしはそう言って、蓮翔の顔を見る。
えっ……。
蓮翔は不愉快そうにムッとしている。
「絶対、仲良くなるな」
「お前は小説だけ書いとけば良いんだよ」
はあああああああっ!?!?
「な、何それっ」
わたしがそう言っても蓮翔は何も答えない。
完全に怒ってる。
蓮翔が嫉妬なんてするはずないのに。
なんで?
意味分かんない。
……ま、いっか。
わたしは蓮翔に腕を掴まれたまま、寮に帰って行ったのだった。