堕落シンデレラは秘密に同居する。👠
蓮翔は眉を下げる。
「そんな勿体無いです」
「ははっ」
先生は笑う。
「石黒さんは……人を玉葱に例えるとは、すごくダイナミックだね!」
「ある意味、才能あると先生は思うよ!」
「あ、ありがとうございますっ!!」
玉葱に例えたつもりないんだけど……褒めてもらえたし、まっいっか。
6限が終わると、わたし達は教室に戻り、帰りのHRを受けた。
「帰ろう、羽希」
「うっ、うんっ」
「羽希ちゃんっ!!」
詩朗くんに話しかけられた。
生徒達がぞろぞろと教室から出て行き、3人だけになった。
「ん?」
「話があるんだけど、良いかな?」
「えっと……」
わたしはチラッと蓮翔を見る。
「出来れば2人きりがいいんだけど……」
「2人きりって、俺の前では話せない内容なの?」
蓮翔が詩朗くんに尋ねる。
「そんなことはないけど」
「じゃあ、話して」
「……分かった」
詩朗くんはわたしの顔を真剣に見る。
ドキッ。