堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

「なんで?」

「お前が毎日小説書いてるとこは見るけど、勉強してるのは今までみたことないからさ」

「蓮翔が見てないところで勉強してるから、ご心配なくっ」

「あ~そうですかっ」

 本当は全然勉強してないけど…………。

「ヤベェッ!」
「もうこんな時間っ! 遅刻する!」

 蓮翔が立ち上がると、わたしも立ち上がる。

「こ、粉被りが自ら立ち上がるとはっ!!」
 蓮翔は物凄く驚きながら言う。

「なっ何よ、その言い方っ!!」

「粉被りも成長するんだな」

「はあっ!?」

 お互い鞄を持ち、玄関まで歩き、靴を履く。

 ぎゅっ。
 蓮翔がわたしの手を握る。

 ドキッ。 

「行くぞ」

「うんっ……」

 わたし達は手を繋いだまま、部屋を出た。
< 201 / 256 >

この作品をシェア

pagetop