堕落シンデレラは秘密に同居する。👠
「なんで?」
「お前が毎日小説書いてるとこは見るけど、勉強してるのは今までみたことないからさ」
「蓮翔が見てないところで勉強してるから、ご心配なくっ」
「あ~そうですかっ」
本当は全然勉強してないけど…………。
「ヤベェッ!」
「もうこんな時間っ! 遅刻する!」
蓮翔が立ち上がると、わたしも立ち上がる。
「こ、粉被りが自ら立ち上がるとはっ!!」
蓮翔は物凄く驚きながら言う。
「なっ何よ、その言い方っ!!」
「粉被りも成長するんだな」
「はあっ!?」
お互い鞄を持ち、玄関まで歩き、靴を履く。
ぎゅっ。
蓮翔がわたしの手を握る。
ドキッ。
「行くぞ」
「うんっ……」
わたし達は手を繋いだまま、部屋を出た。