堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 はい!? 
 何言ってんだこいつはっ!?!?

「双子のお兄さま?」 
 アツコは聞き返す。

「はい」
「さっき、駅のコンビニの前で具合が悪そうな妹を偶然見つけて」
「タクシーでここまで連れて来たんです」

「あら、そうだったの」

「はい。この寮は男子禁制なんですよね?」
「でも、妹が心配なんで」


「“しばらく”ここに住まわせて頂きたいのですが、宜しいでしょうか?」


 アツコの両目が潤む。

「双子の兄妹愛(けいまいあい)に感動致しましたわ」
「特別に許可しましょう。居たいだけいなさい」

 え、そんなあっさりOKしちゃっていいの?

 てか、そういえば、ここに来る前に電車で双子の兄妹設定で妄想したことあったな。
 まさか、それが現実(りある)になっちゃうなんて夢にも思わなかったよ……。

「アツコさん、ありがとうございますっ!!」

 蓮翔は爽やかな笑みを浮かべる。

 誰だ、お前。

 てかなんか、どこかで見たことあるような笑みだなぁ……。
 どこだっけ……。
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