堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 それから俺は自分の部屋でくつろぎ、夜遅くに母さんと父さんが帰ってきて、深夜。

「――――蓮翔、今までどこにいたの?」
 俺はキッチンでスーツ姿の母さんに問い詰められていた。

 母さんの隣には同じくスーツ姿の父さんが、腕を組んで黙って椅子に座っている。

「男友達の家」

 ほんとは、女の家だけど。

「そう。ずっと、心配してたのよ」

 ど~だか。

「聖川さんもすごく心配していたし」

 超好みじゃない奴に心配されるとか、マジ気分悪いわ。

「そのことだけど、俺は彼女とは結婚しねぇ」

「どうして?」

「したくないから」

「したくないからしないとか、本当、子供だな」
 父さんが呆れながら言う。

「は?」

「これ以上、母さんを困らせるな」


「お前は高校を出たら、聖川さんと結婚するんだ。分かったな?」


 いつも、父さんは母さんを守る。
 俺の気持ちは無視で。
< 220 / 256 >

この作品をシェア

pagetop