堕落シンデレラは秘密に同居する。👠


「――――栄養失調と喘息ですね」
 朝の8時頃。ナースステーションの中にある狭い部屋で、病院の先生がさらりと言った。

 119番に電話してから割りとすぐに救急車が来た。

 救急車が来ると、寮の管理人のアツコと寮に住む人達が、何事かと部屋から次々と出てきて。

 そんな中、俺は羽希と救急車に乗り込み、
 救急車に乗ってる間は、ずっと羽希の手を握り、そのまま病院まで来たって訳だ。

 そして今、俺は丸い椅子に座りながら先生の話を聞いているんだが、
 栄養失調と喘息って……どんだけだよ。

「先生、羽希は大丈夫なんですか!?」

「はい。吸入と点滴をしたのでね」
「まぁ、一週間くらいで退院出来るでしょう」

 くらいって……なんか、テキトーだな。
 この医者大丈夫か!?

「他に質問はありますか?」

「ないです。ありがとうございました」

 俺は椅子から立ち上がり、
 ナースステーションから出て行き、羽希の病室へと向かう。

 病室に入ると、点滴をつけた羽希が、すやすやとベットの上で寝ている。

 俺は丸椅子に座り、羽希の手を握る。

「なんか、疲れたな。俺も寝よ……」

 俺は羽希と一緒に眠りに着いた。
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