堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 うっ……。

「そうです。外国ではよく挨拶でキスするじゃないですか」

「うむ、確かにな」
「まぁ、キスするのは別に良い」
「この高校の生徒はそんな奴らばかりだからな。だが、問題はそこじゃない」

「え?」

「お前達、双子らしいな」
「我がクラスの女子生徒達が、きゃっきゃと騒いでたぞ」

「その双子のお前達が、“禁断の壁”を越えた」

「そこが一番の問題だ。違うか?」

 嘘なんかつくべきじゃなかった、と俺は今ここで少しだけ後悔した。

 本当は赤の他人同士なんで、禁断の壁は越えてないんだけど……チッ。
 口裏を合わせるしかねぇ。


「今日のことはその、秘密にしておいてもらえませんか?」

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