堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 俺がそう頼むと今田は羽希の顔を見る。

「彼女の顔、赤いようだし熱があるかもしれない」
「彼女に免じてそうだな、今から5秒以内に教室から出られたら秘密にしよう」

 今だけ感謝する。
 今田~~~~、ありがと~~~~!!

「じゃあ、行くぞ。5……」

「出るぞ」

「うんっ」

 俺と羽希は席から立ち上がる。

「4……」

 俺は自分の鞄と羽希の鞄を持つ。

「3……」

 俺は羽希の右手を掴む。

「2……」

 俺は羽希を連れて走る。

「1……」

 俺達は教室から走り出て行く。

 俺は羽希を連れて走りながら、今日の羽希が倒れた時のことをふと振り返る。
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