テディベアに生け贄を
ぎしぎし
ああ、神様今日も私に味方をしてください。
どうか、どうかテディベアが登校していませんように。
お願いします、お願いします。
そう願いながら、教室のドアを開けると普段とおなじ空気が流れていてひとまず安心。
ほっと息をつきながら席に着くと、しばらくして先生が教室に入ってきた。
担任の先生の話をしているけど、昨日ドラマを見ていて寝不足だったせいか、ほどんどん右から左に流れていく。
ああ、眠い。
寝たい。
目が半分閉じかけて頭がお休みの状態を迎えようとした時。
ドアが開いた音がした後、シーン、と教室が一瞬静かになった。
さっきまで話していた先生の声も途切れて、雑音すらもなくなる。