テディベアに生け贄を


急いで教室に入るといつもの和んだような雰囲気早く流れるのは切り詰めた雰囲気ばかり。


自分の席に戻ると、既に御簾くんは席についてスマホを眺めていた。


次の授業は国語だけど、確か先生がこの前今回はプリントを解いてもらうだけだから、今回の授業は持ち物は何もいらない、と言っていた。


だから、机の上にはなんにも用意されていない。


チャイムが鳴って、教室に入ってきた先生は既に噂で、御簾くんが今日登校していることを知っていただろう、特に驚きもせずに授業を進めているが、少し緊張しているように見える。


今までの先生通り、御簾くんがスマホを触っているのにも関わらず、御簾くんが恐怖対象なのだろう、特に何も咎めない。



授業が始まって約40分。


後10分で授業が終わってご飯が食べれるが、


やばい。


お腹が空きすぎて、お腹がなりそう…。


今日の朝は寝坊気味で、朝ごはんを食べる時間がなかったから、朝ごはんは食べてこなかった。


だから、いつもならこんなにお腹が空かないはずなのに、今はすっごくお腹が空いてる。


みんなプリントをやっているすごく静かな今の教室で、お腹がなったらそれこそ死亡案件。


お腹がならないように、お腹と背中をぺったんこにしてみたりするけど、効果はなかなかないようで、常にヒヤヒヤ。


どうか鳴りませんように、鳴りませんように。


だけど、お腹は空気を読めないようで。


グゥーー


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